孤独のセミリタイア

天涯孤独・社会的孤立状態のアラフィフおじさんが、米国株投資でセミリタイア達成。 日々思う事を不定期で綴ります。(旧この社会の片隅に)

小説家のFIRE批判に思う

相変らずブームのFIREについて色んな意見が目に付きます。

 

bunshun.jp

 

筆者の羽田圭介は2015年に芥川賞を取っているそうですが、自分は小説は全く読まないので名前を微かに知っている位の方。一番最初に思ったのが「自由業者にFIREしたい人の気持ちなんか分かるはずがない」だったりします。

ただ彼が投資に興味を失い始めた頃に周りの人が興味を持ち出し(ここら辺も人と違う事やってる俺スゲー的な過剰な自意識を感じるのですが)周りに聞いた所こんな事を言っていたという話をしています。

 特に、通勤がないことが幸せだと思っているみたいで。でも僕は、専業作家になって通勤がなくなり、強制的に気分を切り替えられなくなったのが結構大変だったんですよね。(略)だからFIREしても鬱になる人って、割と多いんじゃないでしょうか。FIREしないで幸せになる道を探した方が楽だし、精神的に健全な状態を維持できると思いますよ。 

 FIREが決して楽な道ではないというのは同意しますが、何というか自分の印象だけで語っている感じがしますね。勤め人を続けて鬱になる人がどれ位いるのかに想像力が働かないのだろうと思います。

 

彼は投資に興味を失った理由についても語っていますが、これも何というかうーんという感じですね。投資に「醒めた」とは言っているが「売った」とは言っていないので詳しい所は分かりませんが、個人的には賛同しかねます。

 7年の間に、信用取引とかCFDで合計3000万円くらい失ったことがあったんです。一方スイングトレードで、数日間で200万円儲けたこともありました。初心者の頃にはこれが最適だと思っていた米国高配当株投資も、実は目先の配当に釣られただけの非効率的なダサい投資だと気づいて、もっと安定して儲けられる投資に切り替えたんです。でも、安定した投資に行きつくと、投資ってもうやることがないんですよ。 

資産形成過程にあるほとんどの人にとっては「退屈な投資ほど良い投資」なのですが、一方で退屈な投資は小説のネタにもならないし、インフルエンサービジネスもできない。まぁ彼は生活には困っていないんでしょうね。

 

彼のいう所のやることがない投資は恐らくはほったらかし投資、先進国や全世界の投資信託を定期購入するというおなじみの戦略かと思いますが、彼は記事の中でこんな事も言っています。

 株って、短期で儲けられる才能を持った人なんてあまりいないので、普通は長期で確実に儲けることになるんです。すると、儲けるほど時間が経って、自分の死も近づいてくる。金持ちになる頃には歳とって健康状態も悪くなってて、遊んでくれる相手がいるかもわからない。

 FIREは新しい概念であり、それを達成した人・また達成しようとして挫折した人が将来どうなるかは誰にも分からない。そういう場面こそ小説家の想像力の出番なのですが、個人的にはこの人の本はあまり買いたくない気がしました。

実際記事で宣伝している彼が投資について書いたという小説「Phantom」は発売開始後一週間経つのですが、アマゾンで1件もレビューが付いていない。誰か人柱になってオチだけ教えてくれるとよいのですが…。